障害年金受給事例-関節リウマチー

今回は関節リウマチを長く患った女性の事例を取り上げます。

 関節リウマチ(RA)とは
 膠原病(自己免疫反応を起こす病)の中で最も発生頻度が高いもの。
 有病率は1%弱で全国に70万人~120万人の患者がいる。

 発生しやすい年代:30歳~50歳代の女性
 症状:手指・手・足の指・肘等の関節の膨張や痛み・変形・こわばり
 症状が出ることによる影響:常に疲れを感じる、微熱が出る、体重減少
 治療:
 1.	基礎療法・・・十分な休養、安静、生活指導
 2.	薬物療法・・・従来型の抗リウマチ薬の服薬
 3.	手術療法・・・滑膜切除術、関節形成術、人工関節置換術等
 4.	リハビリテーション・・・理学療法・作業療法・装具療法等

依頼のきっかけ

発病が10代で、初診の病院がすでになく「受診状況等証明書」が取れないとの理由で依頼あり。

    

経 緯

1か所目と2か所目の病院がすでに廃院しており、証明書は添付できなかったが、診察券や当時の健康診断結果表等の資料は添付できた。3番目の病院の「受診状況等証明書」の記載内容に1か所目と2か所目の病院へ通院していたとの記載があり、20歳前傷病による障害基礎年金の請求は可能となった。

    

障害の状態変化

欠かさず受診し治療を行っていたが、痛みや変形、疲労感により仕事にも支障をきたすようになった。医師のすすめにより20歳代半ばで関節形成術と人工関節置換術を受ける。

しかし、その後も徐々に障害状態悪化、ペットボトルのふたや瓶のふたが開けられない。包丁が使えず、フライパンが持てない。箸も使いづらくなる、長く字を書くことができない。筋力が落ち、買い物袋が持てない。爪切りができない、洗髪が困難等の日々の生活を送る上での支障が増してきた。仕事も疲労感によりフルタイム勤務はできなくなり、派遣で月に14・15日が精いっぱい。精神的にも追い詰められ苦しくなっていった。

    

結 果

審査の途中の返戻もなく、障害基礎年金2級が決定しました。

    

あとがき

20歳代に手術をされた際、身体障害者手帳1級を取得されているため、本来であればこの時でも障害基礎年金2級の可能性はあったのではないかと思います。ただ、何分若いですし、障害年金を受け取ることが、気持ちの中で受け入れることができなかったのかもしれません。

あるいは、人工関節装着のみで3級に該当するのですが、初診日が国民年金の方は2級までしかない為、該当しないのです。そのため、当時は該当しないと思われたのかもしれません。

いずれにしても、2級の年金月約65,000円と年金生活者支援給付金月約5,000円は生活の下支えになるでしょう。

    

この記事は、リスク法務実務研究会のホームページ(http://riskhoumu.com)に「人生いろいろ年金もコロコロ」として投稿させていただいております年金受給に関する事例です。

はじめまして

福岡県障がい・遺族年金相談室のホームページにお越しいただきありがとうございます。所長の社会保険労務士、堀江玲子と申します。平成16年に開業し今日まで17年間障害年金および遺族年金をメイン業務として続けています。相談を受けたお客様は1万人を超えます。
障害年金は『初回が勝負』と言っても過言ではありません。
無料相談もおこなっています、どうぞ申請は専門家である社労士にご相談ください。お客様のお気持ちに耳を傾け、障害年金または遺族年金が受給できるよう最大限の尽力をお約束いたします。