公的年金についての雑学 2

令和6年度年金額と65歳シニア層の平均的な生活実態を紹介します。
1月19日に、令和6年度の年金額が厚生労働省から発表されました。昨年(令和5年度)と比べて年金額は2.7%増加します。実際は、物価上昇の方がぐっと高い為、生活水準は依然厳しいままとなります。

平均的な数字は

令和5年度(月額)令和6年度(月額)
国民年金(老齢基礎年金:40年間払った人:一人分)66,250円68,000円
+1,750円
厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含めたモデル年金額)※224,482円230,483円
+6,001円

※モデル年金額とは、夫婦2人とも40年間国民年金を支払ったとみなした老齢基礎年金と、夫がボーナスを含めた月額の平均的な収入が439,000円で、40年間働いた場合の厚生年金との合計額です。

令和6年度の年金の支払いは4月分からです。年金は2か月分の後払いですから6月10日前後に令和6年度初回支払い(4月分と5月分)のお知らせ通知が届きます。

年金生活に入るということ

次に、65歳位のこれから年金生活に入るという世代の貯蓄額や生活費、就業率についてご紹介します。

人の貯蓄額を知っても実際自分にとって何の影響もありませんし、生活費も月にいくらぐらい使うか、又は使えるかは、個人のライフスタイルによって相当開きがあります。

ただ、自身の老後の生活設計を考えようとしている方にとっては、参考になる情報ではないかと思いますので、いくつか関連のある数字をあげたいと思います。

(1)平均寿命

令和1年で男性81,41歳 女性で87,45歳です。令和22年度には男性83,27歳 女性89,63歳になると言われています。

年金を平均何年受け取っているかというと、男性で約20年間、女性は25年間受け取っています。年金を早く受けとるか、又は遅く受けとるかを考える際の参考になります。

    

(2)福岡県民平均年金月額(令和3年度)

国民年金+厚生年金=140,261円

国民年金だけの方は55,472円です。

先に掲げたモデル年金よりは、月に夫婦で28,000円ほど少ないです。

    

(3)貯蓄額、借入金

65歳以上の世帯の平均貯蓄額(中央値)約1600万円

     〃   平均借入額約53万円

    

(4)65歳以上世帯の所得の種類と公的年金の占める割合

   総所得を100とします。

   稼働所得25,2 公的年金62,8 財産所得5,4

   所得の中で公的年金の占める割合

   年金以外の所得がない世帯  44%

   80%~100%未満    16.5%

60%~80%       13.9%

半数近くの世帯は、年金だけで生活を支えていることがわかります。

    

(5)高齢者無職世帯の1か月平均消費支出

(世帯主の平均年齢73,6歳 世帯人員1,9人)203,483円

単身世帯の男女別実収入と消費支出

男性 実収入 163,492円 消費支出 143,354円

女性 実収入 141,646円 消費支出 140,607円

いかがだったでしょうか?今後どういう生き方をするか、参考にしてください。

    

<参考資料>

厚生労働省年金局 令和3年度 「格子柄年金保険・国民年金事業の概況」

人口動態・保健社会統計室「令和元年度簡易生命表」

総務省統計局 2019年全国家計構造調査

この記事は、リスク法務実務研究会のホームページ(http://riskhoumu.com)に「人生いろいろ年金もコロコロ」として投稿させていただいております年金受給に関する事例です。

はじめまして

福岡県障がい・遺族年金相談室のホームページにお越しいただきありがとうございます。所長の社会保険労務士、堀江玲子と申します。平成16年に開業し今日まで17年間障害年金および遺族年金をメイン業務として続けています。相談を受けたお客様は1万人を超えます。
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