
今回は心臓疾患の障害年金の事例を取り上げます。
心臓疾患の分類
日本年金機構の『障害認定基準』では、心臓疾患を次の7種類に分けています。
①弁疾患【代表的な傷病名でいうと心臓弁膜症】弁が完全に開かなかったり、綴じない為、血液の流れが妨げられ、心臓ポンプ機能が低下する。
➁心筋疾患【肥大型心筋症】心臓の筋肉が不均一に肥大し、突然死の可能性が高い疾患。激しい運動や労働をしたときに起こりやすい。
➂虚血性心疾患【心筋梗塞、狭心症】動脈硬化を主な原因として、冠動脈が詰まったり細くなったりすることによって、心臓の筋肉に血液が行き渡らなかったり、壊死する状態。
④難治性不整脈【心房細動、房室ブロック】心臓の鼓動のことを洞調律というが、心拍数が100回を超えることを頻脈、50回未満を徐脈という。頻脈性不整脈の代表的なものが心房細動と言い、徐脈性不整脈の代表的なものが房室ブロックである。動悸や失神が起こりやすい。
➄大動脈疾患【胸部大動脈解離】大動脈の内幕に亀裂が生じ、2層に剝がされた状態になること。至急治療が行われないと、予後は致命的となる。
⑥先天性心疾患【心室中隔欠損症】先天的に心室に穴があり、動脈血が肺動脈へ流入する。全新生児の1%に発生し、その内の半分以上が心室中隔欠損症。
⑦重症心不全 心臓が十分な血液を供給できない状態の事、原因としては虚血性心疾患・高血圧・弁膜症等。普通以下の身体活動で、疲労・呼吸困難・動悸などが現れる。
事例1
最初の事例は⑤の『急性大動脈解離StanfordB』です。
請求者:60歳前半男性
経緯:突然自宅内で我慢できないほどの腹痛と背部痛出現。救急搬送されステントグラフト内挿術を受ける。
(カテーテルによりメッシュの金具を心臓の血管に入れ込む事)
入れた日が厚生年金加入中であれば、障害厚生年金3級が認められます。
事例2
次に⑦の心不全に該当しますが、『慢性心不全(左室機能低下症)』の事例です。
請求者:30歳代女性
経緯:睡眠中に突然動悸が激しくなり、眼を覚ます。
受診した所、完全左脚ブロックと診断。心不全も発症し徐々に心機が低下していった。
左室の拡張期と収縮期で左室の容積がどれくらい変化したかを表す左室駆出率(EF)は基準値55%だが、33%まで低下し心臓再同期医療機器(CRT)装着の手術を受ける。このCRT装着で障害基礎年金2級となりました。
⑦の傷病名を見ると、かなり重たい傷病名のような感じがします。

しかし、心臓での障害年金受給率は高くありません。ペースメーカーを装着すると、身体障害者手帳は1級となります。障害年金は、初診が厚生年金加入中であれば、3級となりますが、国民年金加入中だと3級がないので、非該当なのです。
その他、臨床所見、心機能分類、検査所見等も重要視されます。
この記事は、リスク法務実務研究会のホームページ(http://riskhoumu.com)に「人生いろいろ年金もコロコロ」として投稿させていただいております年金受給に関する事例です。

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