障害認定日請求後に初めて2級へ変更指示があった案件

異常分娩により手足に軽度の脳性麻痺の症状が残っている方から、新たに多発性硬化症が発症したと、障害年金の申請手続きを依頼されました。

これまでの経緯を伺いましたが、どういう風に手続きを進めたら確実に上位等級、または障害認定日請求(過去分が受け取れる手続き)が可能か、かなり悩みました。

脳性麻痺は、障害状態が軽い為、認められないという事は承知してありました。多発性硬化症の初診日が厚生年金加入中であり、現在の症状は多発性硬化症からのものであることを必死に訴えられます。相談者の気持ちや意向がはっきりとしていることから、多発性硬化症で障害厚生年金の障害認定日請求を進めることにしました。

幸い、主治医と相談者の関係性もよく、障害年金申請に理解のある医師でした。病院は違いますが、2枚の診断書ができあがりました。障害認定日当時の障害状態は3級程度、現在の分は少なくとも2級程度の診断書でした。

提出して2か月後に、本部から書類が戻ってきました。脳性麻痺と多発性硬化症の2つの障害がある為、障害状態の切り分けができず判断できませんとのことです。

脳性麻痺を前発障害、多発性硬化症を後発障害として、「初めて2級」として認めますので、請求方法を変更してくださいという指示でした。

どういう対応をするか相談者と話し合いましたが、到底納得できないとのことでした。

現主治医に相談したところ、脳性麻痺と多発性硬化症の症状の相違と、現状の障害状態が明らかに多発性硬化症からのものであることを明確に意見書としてまとめてくださいました。

これで、認められなかったら審査請求も辞さない考えでした。すると、2か月後に多発性硬化症として障害認定日当時が3級、現在が1級とした年金証書が送られてきたのです。

過去分としてまとまった金額が振り込まれたものですから、バリアフリーの住居に引っ越しできると大喜びでした。

相談者の熱意が実を結んだのです。

『初めて障害等級の1級又は2級に該当したことによる請求とは』 

障害等級の1級又は2級に該当しない程度の状態(障害等級3級以下)にある方が、新たに生じた3級以下の傷病(基準傷病)により基準傷病の障害認定日以降65歳に達する日の前日までに、基準傷病による障害と他の障害とを併せ、初めて障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態になった時は、請求することによって障害年金が支給されます。

この場合、初めて1級又は2級の状態を確認できた日が受給権発生日となり、支給開始は請求日の翌月からです。

この記事は、リスク法務実務研究会のホームページ(http://riskhoumu.com)に「人生いろいろ年金もコロコロ」として投稿させていただいております年金受給に関する事例です。

はじめまして

福岡県障がい・遺族年金相談室のホームページにお越しいただきありがとうございます。所長の社会保険労務士、堀江玲子と申します。平成16年に開業し今日まで17年間障害年金および遺族年金をメイン業務として続けています。相談を受けたお客様は1万人を超えます。
障害年金は『初回が勝負』と言っても過言ではありません。
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