思いで深い年金事例

リスク法務実務研究会のホームページ(http://riskhoumu.com)に「人生いろいろ年金もコロコロ」として投稿させていただいております年金受給に関する事例です。

これまでに関わった相談で、(再)審査請求案件を除いて手続きの期間が長期簡にわたり、受給金額も1,000万円と高額で、労力もかなり費やしたものを紹介します。結局、妻が亡くなり、年金が振り込まれるまでに4年以上たっていました。
1000万円のほとんどは夫自身の厚生年金分で、一部が夫と子に対する遺族厚生年金と遺族共済年金です。妻の遺族年金が決定されない事には、夫に老齢厚生年金が支払われないのです。
50歳代の有職の妻が亡くなり、60歳夫と18歳障害者のお子さんに月4万円ぐらいの遺族厚生年金と遺族共済年金の権利が発生したのですが、手続き完了までいくつものハードルがあり、自分では手続きができないと断念され、当職に依頼がありました。

妻の死亡直後に夫の厚生年金の権利発生。けれども夫は在職中であり、給料が高く厚生年金が受け取れない。
夫は44年間勤務しており、退職すれば長期加入者という満額の年金になる特例に該当。
手続きを待つ間に、元の職場から誘いがあり、再度働き出した。するとまた厚生年金が一部減額されることとなった。
18歳のお子さんは障害者だが、診断書を提出すると20歳まで子の加算が延長される。
しかし、自力で動くことができないため、診断書作成は入所施設の職員さんに依頼しなければならない。
お子さんの所得証明書が必要だが、市町村に届け出がされていなかった。
お子さんの住所が18歳を境に変わっており、以前の住民票も必要だった。
夫と子でどちらが優先的に支給されるかという問題があり、非常にわかりにくかった。
この案件は厚生年金と共済年金が一つになった、被用者年金一元化前の事だったので、日本年金機構と共済組合、それぞれに書類の提出が必要だった。
最終的に数十枚もの書類提出となった。日本年金機構本部の審査も遺族グループと障害グループ、地方公務員共済と多方面にまたがった案件なので、とにかくどうしようもなく時間がかかり遅々として進まなかった。ご主人も何とか厚生年金の過去4年分位をまとめて受け取ることができたので、安心されました。私もこれから先こんな複雑な案件は二度とないだろうと心の底から思ったものです。

ご主人も何とか厚生年金の過去4年分位をまとめて受け取ることができたので、安心されました。私もこれから先こんな複雑な案件は二度とないだろうと心の底から思ったものです。